健康寿命とはWHO(世界保健機関)が2000年に提唱した概念で、日常的、継続的な医療、介護に依存しないで、自分の心身で生命維持し、自立した生活ができる生存期間を表しています。健康寿命が高いほど、寿命に対する健康寿命の割合が高いほど、寿命の質が高いと評価され、結果として医療費や介護費の削減に結び付くと考えられています。
これに対して平均寿命は実際の生まれてから亡くなるまでの期間の平均です。
2013年のデータでは男性の平均寿命は79.55歳、健康寿命は70.42歳、女性の平均寿命は86.30歳、健康寿命は73.62歳であり、平均寿命と健康寿命の差は男性で9.13年、女性で12.68年もあるのです。
この平均寿命と健康寿命との差の期間は自立できない期間ですから、日常支援や介護を必要とします。その担い手は多くの場合ご家族になりますが、ご家族の肉体的、精神的、経済的な負担は相当なものとなります。
平均寿命と健康寿命の差を短くすることが社会全体の負担もへらすことになります。そのためには病気になる前の予防医療が非常に重要になっていきます。